重賞展望

 クーリンガーカフェオリンポスか……、と言ってた舌の根が乾かぬうちに。

 シャーベットトーンが抽選を潜り抜けてしまい、平安Sで悩むことに。なにせトレーナーの奥平師が引退前で、管理馬を眺めるとこれが最後の重賞挑戦になりそうな気配? それにしては騎手がナニそうですが、弟子なのでここは一発大奮起があって不思議ではないところ。しかも、予定を見ると菊沢騎手はこの一鞍の京都行き、気合が感じられます。

 前走アレキサンドライトSが1:51.4、2003年以降で見ますと歴代3位タイの好記録で、同タイムにはヒシアトラスが勝った昨年のマーチS。重賞と同タイムですからシャーベットトーンも期待できるゾ……、とはまあ、初心者の推測。アレキサンドライトSが重馬場で、マーチSが良馬場ということを聞いてはとても期待できるはずがありません。

 ところが、同日に行われた古馬1000万条件のダート1200m戦を調べてみると、

06032612R ダ1200m 1:11.6(35.1-36.5)
07010608R ダ1200m 1:11.0(33.6-37.4)

 一般的にテンの早いレースのほうが、好タイムが出るということになっていますし、0.6秒はペースの差? と考えれば、アレキサンドライトSの馬場とマーチSの馬場は、重と良の違いこそあれどタイムの出る状態はほぼ一緒であったかも? マーチSは朝のやや重から回復しての良馬場でしたし、今年の第一週は凍結防止剤がまかれてましたから、雨降りの最中は通常のダートの重よりも時計はかかる状態だったはずで。

 戦績を眺めてみると、昨夏の休養前後で馬体重が明らかに増えているので、これは本格化した? とか。昨秋の初戦はさすがに太め残り、叩いた2戦目の千葉テレビ杯ではタガノサイクロンの9着に負けてますが、レースを見ればわかるように、先団内にいたら外からどんどん馬が上がっていって、直線では前が完全に塞がれた例外的なレース、スンナリ行った前々走は圧巻の逃げ切りで、前走は先団から抜け出して前記好タイム? での勝利、目下の状態も申し分なさそうです。

 平安Sに好相性とされるミスプロ系で先行脚質、斤量は56kg、目下絶好調の5歳世代、なにより人気がないと思いますので、単勝で狙うにはもってこいの存在かも。去年池池添添の4歳馬タガノゲルニカが連勝で平安Sを制覇、今年も続いて……、と新聞各紙で記事にされてますが、終わってみたら、今年も続いて……アレキサンドライトS勝ち馬が勝利、こんなオチはいかがでしょう。