1回東京8日

 フェブラリーSの格言に「芝実績もある馬」というものがあるけれど、走っていなければ当然のことながら関係なく、トーシンブリザードは実績皆無でアグネスデジタルの2着してますし、メイセイオペラは……いちおう走ったことはあるのね、まあそれでも、2歳時に1戦しただけなら走ってないも同じ。地方の両馬とも芝実績など立てようがない。

 東京ダートマイル、しかも年に2度しかないJRAダートG1ということで毎年ペースが速い速い。それでいて上がりが36秒台でまとまるのだから、ダートを走るパワーのみでなくスピードも重要になり、スタミナも必要になる。「芝実績」「マイル以上も走れる馬を」との格言がある由縁だ。

 スピードもスタミナも兼ね備えた……、朝日杯1着、菊花賞4着のアドマイヤドンがまともに走れば勝つのは当然だが、一昨年のJBCクラシックでドンの0.2秒差2着、大井2000mを2:02.6で乗り切れるスピード、前走、前々走と逃げ切りを決めたスタミナがあればアジュデミツオーもそう悪くはあるまい。連勝中で勢いのある馬は何頭かいるが、G1を含んでいるのはこの馬だけ。

 ブルーコンコルドは昨年のプロキオンSでの日本タイレコード1:21.9が超優秀。かつてゴールドティアラが重で、タイキパイソンが京都の重で計時したものと並んでだから、また凄い。気になるのはちょっと頼りなさげな幸騎手、ですが、スティルインラブギャラントアローと、手の合う馬なら上級条件でも頑張っている。

 過去のレースを見ていると、一昨年のフェブラリーSでは松永騎手が騎乗して、好スタートを決めながらも道中ずるずる下がり、最後方から大外まわして上がり35.4秒。幸騎手の競馬を見ているとスタートして追っ付け通して中団追走、ズブいのか気を抜くのかわからないけれど、そこらへんの問題(?)を彼は知っているのだろう。

 過去のフェブラリーSの結果から、地方の1400mを勝っているような馬が思ったより好走している事に注目しておきたい。かきつばた記念兵庫GTあたりの歴代勝ち馬はなかなかに豪華なもの。昨年のJBCスプリントは名古屋1400mで、ブルーコンコルドは圧勝している。

 まあ、たしかにスタミナの点での不安は否定しないけれど、プロキオンSにしてもシリウスSJBCスプリントにしても、スピードの違いで勝ったという印象は薄く、ねじ伏せるような勝ちっぷり。ダートでマイル以上を走った2度(04フェブラリーS、04武蔵野S)はどちらも敗因の求められる競馬ではあり、本格化した今なら一昨年以上の結果が期待できるはずだ。

 どちらを本命にしようか悩むところではあるけれど、悩んだ時は人気薄を買うことに決めているので、前日オッズから見てコチラを本命。

アジュディミツオー 単勝2000円 複勝2000円
ワイド⑦−⑪1000円