重賞展望
どれだけくすぶっていても、燃料が補給されると炎は大きく燃えるもの。G1を目の前にして競馬熱がようやく上がってまいりました。
今週末の重賞はきさらぎ賞とダイヤモンドS。先週と違って土曜に重賞がないのはちょっぴり寂しく感じますけれど、OP特別ながらすばるSがフェブラリーSに向けた最終前切符を争うような様相もあって、なかなか楽しそうであります。
とはいえ、やはり期待するのは重賞。的中すれば配当を大いに望めそうなダイヤモンドSは、今のところの期待馬が出走回避待ちですからもうちっと待機。まずはきさらぎ賞の展望でも。
過去の勝ち馬を眺めていて気付くのは、前走1着馬の多いこと。前走負けからきさらぎ賞に望んで勝ったのは、この10年間でスペシャルウィークとナリタトップロードのみ。どちらもその後G1を制して第一線で活躍をする事になった名馬ですから、もしアスタートリッピーとかアドマイヤメインあたりがここを勝ったとしたら、その後の大活躍が期待していいかも。まあ、ナリタトップロードの年には、前走1着がダートでの馬しか出走してなかった、というカラクリはありますが。
今年の前走1着では、エイシンテンリュー、クラフトミラージュ、タニノベリーニ、ファイングレイン、メイショウサムソンの5頭の名前が挙がります。
エイシンテンリューは1戦1勝。過去の例を考えるとこの戦績では、後に有馬記念も制するハーツクライでさえ3着が精一杯、ということを考えると推すには不安材料の方が多くあります。
クラフトミラージュはワーキングガールの産駒らしからず、北海道で勝てずに中央に戻ってきた前走、といっても昨年の10月末に未勝利勝ち。ちょっと間が空きすぎてますし、前走1着といっても、未勝利勝ちから参戦した馬が過去に結果を出していないこともあって、ちょっと手が出ません。
タニノベリーニはキャリア9戦で前走がようやくの未勝利勝ち。戦績が(1422)とえらく勝ち味に遅いイメージがありますが、こういう馬は良くも悪くも相手なりに走るので、良い方にでればここでも2、3着に突っ込んでくることも考えられ、穴として連下には捨てがたい存在。けれど、さすがに頭は、でしょうか。
やはり前走1着といっても、有力なのはこの2頭ということになりそうです。
ファイングレインは2戦2勝、新馬から前走が昨年11月末のあけび賞勝ち。中2ヶ月半も空いてるのは好ましい材料ではありませんが、負かした相手がそれぞれ500万下で勝ち負けしている実績はなかなか魅力的。ここで過去のきさらぎ賞出走馬から、芝で連勝してきた馬、をすべて選び出してみると、
05コンゴウリキシオー(1着)、マキハタサーメット(2着)
02メジロマイヤー(1着)
01アグネスゴールド(1着)、ダンツフレーム(2着)、シャワーパーティー(5着)、ダービーレグノ(6着)、スギノタイコウ(9着)
00エイシンプレストン(9着)
96ロイヤルタッチ(1着)
エイシンプレストンを除くと、各年1着になっているのは見逃せない事実で、もしかしてファインも、と期待が高まってまいります。が、鞍上の四位騎手がこのレースを苦手? としていることは、チョッピリ気になる話。
メイショウサムソンは前走がレコードでの中京2歳S勝ちで、メンバー中唯一の3勝馬。これまで3勝馬がきさらぎ賞でどんな成績を残してきたかというと、
05マキハタサーメット(2着)
03サイレントディール(2着)
01ダンツフレーム(2着)、シャワーパーティー(5着)
99エイシンキャメロン(2着)
98アインブライド(9着)
勝ちきれてないのがとても気になったりしますが、さすがに実績から好走は間違いない雰囲気でしょうか。ちなみにアインブライドは牝馬、シャワーパーティーはブライアンズタイム産駒、であります。
もう1頭、前走は2着ですが、やはりドリームパスポートは考えておかねばならないでしょう。これまでの戦績が(1310)と堅実で、それぞれのレースも負けた相手がマルカシェンク、フサイチリシャール、テイエムプリキュア(&コスモルビー)、というビッグネームなのは見逃せないところ。なにより、デビュー以来2、1、1、1、2番で上がってきた末脚が、今の荒れた京都の馬場とマッチすることは疑いありません。母の父トニービンというのもこの場合魅力的。
……と、そういえば京都の馬場って荒れてたのよね。忘れないようにせねば。