重賞回想

 8月も終わりですが、新潟記念ヤマニンアラバスタが勝ったことによって、牝馬が今月の重賞を5(4)勝、牡馬が2勝と、まさに「夏は牝馬」の格言そのままの結果になりました。来週の新潟2歳Sにはコスモミール、小倉にはエイシンアモーレ、と有力(人気)馬がいるので、非常に頭を悩ませることになりそうです。他の馬かもしれませんが、夏の終わりの2歳重賞、この流れでいきますとどちらも牝馬が制するように思えてなりません。

 さて、新潟記念の回顧をば。ヤマニンアラバスタが極端に輸送に弱いのは周知のことで、佐渡特別からの中間、札幌への輸送の影響がどれくらいあったのかが問題でしたが、馬体重は佐渡特別から6kg増ですね、輸送後の新潟滞在が好結果につながったようです。「夏は〜」の格言を持ち出すより、ダンスインザムードの2着、オークス(1着ダイワエルシエーロ、2着スイープトウショウ)の3着、上記の馬たちの戦績を思い返せば、混合とはいえローカルのハンデ(しかも恵まれた)G3では力量上位であった感。おそらくはエリザベス女王杯に向かうのでしょうが、輸送が駄目なのでイラナイ……と思いきや、どうせ秋華賞のときのように事前入厩することに決まってますし、やはり相手次第ですか。ワタクシ的にはここで勝っちゃったのがなぁ……、いつまでも運のない馬でいてほしかったのですが、それは非道な願いでしたか。そういえば来週のエルムSに「実力はあるのに肝心なところで運のない」ジンクライシスが登録してます。コチラには是非とも期待したいところです。

 2着以下は混戦でしたが、内を狙ったグラスボンバーが2着。父Machiavellian×母父Nureyev、七夕賞でも上がり1番時計ということで、荒れ芝にも適性があった結果。新潟(0005)の戦績がたいへん気になってましたが、i先生が言ってたように、本格化前×休み明け、で結果がでなかっただけらしいですね。秋の中山東京開催でも注目しなければなりませんわな。

 3着は外を回したヴィータローザがしぶとく伸びてアタマ先着。スローの上がり勝負、とこの馬の好走条件にバッチリ適合したレース展開でした。今後も展開次第、となりましょう。

 ワタクシの◎エリモマキシムは5着。福永騎手のコメントでは「スタートが悪かった」ということで、後方から大外を回しての競馬。それでいて上がり33.3秒で2着と差のない競馬ですから、この着順は運がなかった印象。スタミナ型なので、アルゼンチン共和国杯あたりならもう一度狙いたくなりそうなところです。

 1番人気のダイワレイダースは、スタート後に掛かったとの騎手のコメント。それなら実力が出せないのは当然ですが、マイラーですね。1400mだとチョット短い印象がありますので、今後はマイル〜2000mを中心に、馬場状態もあわせて検討したいところです。まあ過去の七夕賞勝ち馬と同じように思っていれば、取捨にそう難しい馬ではないかと。

 フォーカルポイントは、スローを見越した? のか前で競馬をしたのが良くなかった印象。幸いこれからは東京開催もありますし、じっくりと脚をためて直線一気にした方が良いと思われます。今後はメンバーとか戦術コメントとかで買いどころを見極めたいです。