高松宮記念展望

 タイトルを打つとき、うっかりタイプを間違えて、玉褐宮記念などと最初出力されてしまったりして。玉褐宮、玉が褐色……チョコボール氏のことかしら。
 とまあ、お下品な話はさておき、週末に4重賞あろうともやはり誰の注目もGⅠ・高松宮記念でしょうか。かつての高松宮杯が距離1200mのGⅠになって9年目、はじめの3年間は5月の中京開幕週に行われていましたが、5年前から3月中京最終週に施行。平成12年こそキングヘイローディヴァインライトで決まって荒れてましたが、この4年の連対は1〜3番人気の馬で決着、あまり荒れることを期待するのは無謀な考えでしょうか。
 今年の出走メンバーを眺めて1〜3番人気になりそうなのは、まず文句なくプレシャスカフェメイショウボーラー、3番人気はカルストンライトオになるのかな?
 プレシャスカフェCBC賞1着→シルクロードS1着からの参戦。鞍上に蛯名騎手を配した状況はまるでトロットスター。生涯成績は(8102)うち芝ダート併せて1200mで6戦6勝、芝4勝、適性が問われる中京コースもCBC賞1着で何も文句が言えません。少なくとも先週まではローラーがかかっていませんし、天気予報も週末は曇りか晴れで馬場が重くなりそうでもありませんし、中団から抜け出す戦法で軸は堅い、か。騎手の出遅れ癖以外なかなかマイナス点が見つかりません。
 人気を分けそうな、というか分けてほしいメイショウボーラーフェブラリーSを暴走気味ながら逃げ切り。CBC賞ではプレシャスカフェの4着と苦杯を喫したけれど、それは出遅れたテン乗りの中館騎手のせいか。6着までクビクビクビクビクの接戦で、ボーラー自身は勝ち馬と同じ上がりで突っ込んできているのだから、力負けとは言い切れまい。逃げ馬のイメージがあるけれど、前に行かせた2番手、3番手でも競馬が出来る。とはいえ控えたときは逃げたときほど強くないことは事実。
 展開の鍵を握るのはやはりカルストンライトオか。逃げ候補生にはメイショウ、ギャラントアローシルヴァーゼットあたりがいるけれど、いずれも何が何でもというタイプではないし、テンの速さでやはり行くのはこの馬だろう。GⅠ勝ちもあって実績は随一で、前走の阪急杯も調整不足を言われながらしぶとく2着に食い込んできているし、ここでも当然有力……と書きたいところだけど、中京1200m戦を(0013)という戦績が大いに気にかかる。右ラチを頼って走るという話を聞くと買いたくなくなってしまう。
 阪急杯を勝って個人的に喜ばせてもらったキーンランドスワンはどうか。展開に恵まれたとはいえ昨年の3着馬、しかも阪急杯対馬は過去5年続けて本番でも連対、というデータの後押しもある。斤量が1kg増えるのは好材料ではないけれど、前走みたいに上手くスタートを切ればあるいは。
 高松宮記念は5歳馬がよく来るデータとなっている。今年の5歳はギャラントアローウインクリューガーゴールデンキャストの3頭で、一昨年のNHKマイルC以来の揃い踏み。いずれも実績も評判も一癖ある馬で注目が必要か。