NHKマイルC回想

 競馬は騎手の腕で大きく左右されるものではありますが。

 ロジックは出たなりに中団を追走して、直線インをついて脚を伸ばした。書いてしまえばこれだけのことで、インタビューを見ていると、どうもご当人も驚いてるような雰囲気があって、流れが向いた、というのが一番の勝因ではないかしらん、とはワタクシの見解。もちろん、清水成駿氏をはじめロジックに◎を打っている方も数多くいますし、勝ち負けできる実力の持ち主であるから勝ったのだろうけれど……

 まあ、善戦マンが勝利をきっかけに変わる事もよくありますし、3着以下につけた着差、勝ち時計の1:33.2も、土曜の金峰山特別が1:33.8で、日曜は良とはいえ雨の降った馬場(G1の馬場発表はチョット信頼しづらい)であることを考えると上々の勝ち時計ですから、今後も注目しなければならない一頭でありましょう。

 2着のノリさん……、とファイングレインは、内枠から行かせたい馬を前においた、道中もロスのない好競馬。それでいて最後差されるのは、なにかが憑いているのでは? という気さえしてきますが、ホントに運のない……馬? 人?

 勝ち負けした2頭はNZTの2、3着馬、4着のアポロノサトリがマイルカップでも4着に入ってますし、8着だったドラゴンウェルズが今回5着、これでいてNZTを制したマイネルスケルツィが10着というのは納得がいきませんし、鞍上がアノ人なので「またやったか!」とは多くの人が思うことでありましょう(ワタクシも)が、あえて言うなら、前走が-10kgの馬体重で仕上げすぎた事による反動であったかも。坂路でズバ抜けた調教をして名を轟かせた馬であっただけに、48秒台が連発してた今週の美浦坂路で、53秒台の最終追いは異常のサインと見るべきであったかしら。陣営には今回の結果は残念無念でしょうが、この馬の本当の実力は前走負かした馬たちによって明らかになったのでは。

 3着のキンシャサノキセキは、外枠ということもあってフサイチリシャールをマークする競馬。直線で馬体を合わせに行ったまでは良かったけれども、相手が早々に脱落して、周りに伸びてくる馬がいなかったために一頭だけ抜け出してしまったのが痛かった。これまでの戦績から見ても、騎乗に難しいところのありそうな馬でしょうが、今後も要注目していきたい一頭ではあります。

 脱落したフサイチリシャールは6着、というのは使いすぎ(考えてみれば年明けてから輸送競馬4連走)か、2歳時から思ったより成長していないのか、大外も悪かったか。父クロフネということで、日本ダービーでなく、一息入れてJDDを目指して欲しいと思うのは、ワタクシだけではないはずですが。

 ◎ゴウゴウキリシマはスタートしてから、いきなり外に斜行するステキシンスケクンのあおりを受けてダッシュがつかず、道中は後方から、直線では中途半端な大外を回して前の塞がる散々な展開。◎の呪いがかったのか、悪い方へ悪い方へと競馬が行われてました。けれどワタクシ、次走以降も大穴を狙おう、などと懲りずに考えていたりもします。