桜花賞展望

 今日は邪推たっぷりに有力どころを一頭ずつ見ていこうと思ふ。

 ショウナンパントルは前走のクイーンCを2番人気で12着、と散々な結果で人気落ち必至だが、重馬場に加えて馬体重12kg増、ついでに斤量増が響いた感が強い。実績はあるのに、前走の不利の重なった大敗で人気が落ちる、穴党にはたいへん魅力的に見える一頭。過去に負けはしたものの新潟2歳S、デイリー杯とも、着実な伸び脚を披露していた。今回も中団後ろからの戦法で、あまり外には出さずに突いてくることは間違いないから、前が空けば勝ち負けだろうが、空かなければ来ない。まがりなりにもGⅠ馬のため、複勝とかヒモとしては押さえられるだろうから、買うなら単勝のみとか馬単で狙うなどの度胸が大事。

 ラインクラフトはおそらく1番人気モノ、ゆえに来なければとても嬉しい馬、配当を求める欲張者にはマイナス点の方が気にかかる。今日の新聞に載っていた関係者コメントでは「前走余裕残しで激走したために、疲れが出て回復するまで時間がかかった」という話。「1週前追い切りは回復したので問題ない」つまりレース後2週間はろくに追い切りも出来ない状態であった、ということか。著しく不安(興奮)にさせる話である。前走でバッチリ成功してたし、後ろから直線で切れ切れ戦法をとる事は間違いなさそう。実力は疑えないので、やはり状態がたいへん気になる。

 エアメサイアは鞍上が誰の目にも魅力な一頭、ゆえに人気することは間違いないので取捨の見極めが大事。データでみるとマイナス点が少なくて有力に思える。以前に陣営が「一線級とはチョット差がある」とかなんとか言ってたような記憶があるが、定かではない。兄様はトライアルでラインクラフトの切れ脚にはかなわなかったことを知っているので、今回は前のほうで早めから競馬をすることが考えられる。イメージはエルフィンSの時と同じで、3、4番手の外側あたりになるのではないか。

 アンブロワーズアネモネS3着で人気を落とす……ことないわな、レース後は騎手も陣営も余裕綽々のコメントであったし。前々で早めに押し切る競馬は安定感がある、が、問題は今年はそういった有力馬が他にも多いこと。鞍上が四位騎手であるために、位置取りはおそらく2、3番手の有力馬の直後あたり。通過位置は(6-6-6)てな感じか。しかし、切れないので早めに抜け出して押し切らなければならない。頑張っても最後差されてしまう気がするのは僕だけかしら。

 エイシンテンダーは3連勝でチューリップ賞制覇。鞍上が兄様なら1番人気だろうが、弟では3、4番人気あたりが妥当な線か。チューリップ賞は圧勝であったが、最内で一番不利もなく競馬を進めていたため、過信しすぎない方が良いとも考えられる。とはいえ、そんなこんなで注目が少なくなると、一発やらかす鞍上が怖い。位置取りは不明だが、前であることは間違いない。ノリさんが乗った菜の花賞で、チューリップ賞でも速い脚を繰り出しているし、父はマイナーだが馬は強い。新聞の印を要チェック、たくさん付いてたら来ないだろうが、少なければかなり怖い。

 シーザリオも無敗で重賞制覇。フラワーCは面子も面子であったし、ろくなレベルではなかったが、寒竹賞は並み居る強豪牡馬たちを押しのけたかなり熱い一戦。とはいえ、使われ方は明らかにオークス志向。僚馬ディアデラノビアがまさかマサカで桜花賞に参戦出来なくなったために、桜に向かうことになったのは明らかであろう。どことなく、フラワーCを圧勝したがために色気を出して桜花賞に向かい、惨敗したマイネヌーヴェルの面影が重なる。前々で早い上がりを出す強い競馬をする実力馬。鞍上に強気な吉田稔騎手が配されているあたり、この馬がレースの鍵を握りそう。おそらく位置取りは逃げ馬下の前々で、二番手か三番手あたりか。早めに仕掛けると、つられて武弟や四位あたりが動きだしそうで怖い。

 JFこそ大外の不利に泣いたものの、ライラプスはデイリー杯2着、クイーンC勝ち、馬場を気にかけないパワフルな先行力が売り。一説では、ユタカが選んだ馬が必ず先着する、とかいう話だから、エアメサイアにはかなわないことになるか。前で競馬が出来る脚質は……ホントにこんな馬ばかり。同父同母父のアンブロワーズと一緒で、早めに抜け出さないと切れ切れ馬に差されることになりそう。なんだかこんな馬が多くて、今年の桜花賞は乱戦になりそうな気配がある。