重賞展望

 野球ファンが巨人党とアンチ巨人党に別れているように、今年の弥生賞ディープインパクト党とアンチ・ディープ党に大別できそうな感、巨人=ディープとするならば阪神マイネルレコルトとなろうか、本拠地逆ですが。ならばアドマイヤジャパンはどの球団か……。そんな弥生賞は置いといて、おもいっきり陰に隠れている重賞について検討してみたい。
 1回中京開幕週に行われる中京記念は荒れる重賞としてつとに有名。昨年は馬連万馬券、一昨年は3万馬券、3年前1540円というのはご愛嬌だが、4年前になると9840円、予想するのにこれほど楽しいレースはないであろう。
 近年の結果を眺めると前走小倉大賞典組の連対がまず浮かび上がってくる。大雑把に考えると、最終週の荒れた馬場で行われる小倉大賞典で凡走した馬が、開幕週の良馬場で浮上してくる、こんな理由があろうか。
 今年のメンバーではエイシンシャイアン、エイシンチャンプ、キングフィディリア、セフティーエンペラメイショウドメニカの5頭、うちエイシンチャンプは先週中山記念を走って出走するかどうかも怪しいのでまずカット。過去4年間の大賞典からの連対馬5頭のうち4頭は斤量増減なし、1頭は0.5kg減、ならば55→56kgに増えるセフティーエンペラは削っていいだろう、人気馬でもあるし、荒れる前提では買える馬ではない。
 過去の小倉大賞典組連対馬は、
メイショウキオウ  1.3秒差8着 53→53kg 16番人気1着
ブリリアントロード 0.7秒差11着 54→54kg 13番人気2着
アンクルスーパー  0.6秒差4着 54→54kg 2番人気2着
ロードクロノス   0.7秒差6着 54→54kg 3番人気1着
スエヒロコマンダー 1.8秒差13着 57→56.5kg 12番人気2着
 今年の小倉大賞典組で生き残ったのは、
メイショウドメニカ 0.4秒差5着 56→56kg
エイシンシャイアン 0.5秒差6着 53→53kg
キングフィディリア 0.8秒差11着 55→55kg
 昨年、一昨年と逃げ馬が勝っている事を思い返すと、この中ではキングフィディリアが人気からも面白いだろうか。昨年走って6着、一昨年も走っていて4着という結果はたいへん気になるが、メイショウキオウが前年同レース5着、3年前に10着の戦績から単勝万馬券を空けた過去があれば大丈夫か。
 そしてこの3年間、前走準OP戦という馬が3頭連対を果たしている。今年参戦する馬は、ダイワレイダースカゼニフカレテオトコノユウジョウ、の3頭で同じレース(アメジストS)を1、8、11着。過去に準OPからやってきた馬はツルマルボーイタガノマイバッハナリタセンチュリー、いずれも後にGⅡを制した実力派であった。今年はやはり人気馬ではあるがダイワレイダースを選ぶべきであろうか。カゼニ、オトコノ両馬は後にGⅡまで獲る底力があるとはとても思えない。
 他には、前走ではないが前々走で準OP・松籟Sを微勝したメガスターダムがチョット気になるので検証。この馬、皐月5着、ダービー4着、菊3着の実力馬であるが、両前脚の屈腱炎で長期休養していたことは周知のとおり。復帰してから2→9→1→9着の気になる戦績に、やはりまず目が行ってしまう。2000m戦で(11011-0)みな掲示板に載っている堅実さ、前走から斤量2kg減の55kgという部分も魅力的に思える。しかし初勝利以降、長期休暇をはさまない距離短縮戦で8着、4着(5着入線)、9着、9着、短縮延長ナシ戦は1回あって7着、この結果をどうみればいいか。